歴史写真館@ほんべつ⑩(昭和49年)
「資源的価値を認識し、地域的な特色を売り出せば、観光の将来性は十分ある」。昭和46(1971)年の町勢診断報告書には、本別町の観光についてこのように示されています。そこで美しい自然環境を生かした観光振興と地域の活性化を図るため、同48(1973)年から平成3(1991)年にかけて約10億円を投じ、義経の里本別公園が整備されました。
「歴史写真館@ほんべつ」10回目は、本別公園かぶと池が整備された昭和49(1974)年の写真から、本別山渓の観光のあゆみをお伝えします。
本別公園の始まりは、昭和初期にさかのぼります。当時町内で呉服商を営んでいた夏川石五郎・ヤエ夫妻が、自生するエゾムラサキツツジやヤマザクラを植え込んで作った「夏川公園」。その花園は本別山渓の特色ある豊かな自然、山頂からの雄大な景観とともに、早くから親しまれていました。また、同49(1974)年発行の町広報403号「本別山渓特集号」では、この一帯の史跡、名勝地、伝説とゆかりの地をまとめ、「わが町のすばらしさを知り、観光発展に協力を」と呼び掛けています。同44(1969)年公園コンクールで十勝観光連盟から推せん公園に指定されたとも記されていて、既に本町の顔としての存在感が伺えます。

写真①はつつじ祭りの日でしょうか。駐車場は満車、たくさんのボートが池に浮かび、橋のたもとの出店やステージ前広場がにぎわっています。同47(1972)年に「神居山展望台」が設置され、市街地と本別公園を結ぶ遊歩道もできました。その後かぶと池周辺の整備も進み、町民にとってさらに身近な憩いの場となりました。

一方、国鉄本別駅前も観光のアクセスポイントでした。列車やバスから降りてまず目についたのが大きな鳥瞰図(ちょうかんず)(写真②)。町内全域のおもな名所と施設が描かれた看板です。近くに「観光案内所・観光物産センター」もありましたが、平成2(1990)年、本別公園内に「義経の館」が新設されたことで、その役割を終えました。同館は、義経伝説展示室、町の指定文化財マメシジミコーナーを備え、歴史、伝説、自然など多彩な情報を発信しています。平成30(2018)年にリニューアルオープン(写真③)。新たな観光拠点として、町のPRを担っています。

山々に神社、遊歩道に四国八十八箇所の仏像といった神仏に囲まれ、数々の伝説が残る義経の里。本別町を守ってくれるパワースポットなのかもしれません。
(広報ほんべつ2019年1月号掲載)